今までの経験上、「心の病」を抱えた人は、感受性が高い・・・というか、少なくとも色々な物事にビビッドに反応するという印象がありました。

昨日は清瀬の心療内科でコンサートをやってきました。

いつもと違うタイプのお客さんであろうから、そういう面で多少は心配もあったのですが、全然心配無用。どのような病名なのかまでは聞かなかったけど、多分、鬱とか、躁鬱とか、そういうタイプの人たちなのだと思います。そういう人って、見たところ全然変わらないですね。音楽を聴いている限り、全然普通・・というか、そう言われないと、「ちょっと深刻そうな顔をしている人が多いなー」程度です。まーこっちも似たようなもんです。(笑)

弾いていて、なんだか、小さな音にまで耳を澄ましてもらったような気がします。
受け止めてもらった感じ。

ピアノが電子ピアノで、これは確かに残念なのだけれど、折角なので、ピアノを横に向けず、正面のお客さんの方を向いて弾きました。

ピアノ弾きは横を向いて、普通は舞台の上手側を見て弾いています。
他の楽器、ヴァイオリンでも、木管楽器でも、歌でも、ギターでも、大抵の楽器はお客さんの方を見て演奏できるのだけど、ピアノは楽器の構造上そうはいかない。
そういう意味では、「ちょっと遠い」楽器なのです。

お客さんの反応がいつもよりもよく見えて嬉しかった。

人を癒そうなんて、基本的には思っていないけれど、なんか、「そんなよーなもの」を共有できたらいいな、と思っております。

心の病っていうのは、別に特殊なことではないと思う。誰でもなにがしかの(その人にしか分からない)闇のようなものを持っていると思う。それが大きくなってしまうと「病気」になってしまうわけだ。普通にあることなのだ。

そんなことを考えつつも、良い時間が過ごせたなー、と幸せな私でした。

事務所&病院のスタッフの皆様、この場を借りて御礼申し上げます。