この度の東北地方太平洋沖地震で亡くなられた皆様にお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆様には心よりお見舞申し上げます。

子供の頃3年ほどですが、仙台に住んでいたことがありました。宮城県の惨状を知るにつけ、心が痛みます。
小学校でよく「宮城県沖地震」について教えられたのを覚えています。1978年のこの地震は死者28名など、大変大きな被害をもたらしました。防災の為にも、「宮城県沖地震はまた必ず来るから注意しましょう」そんな内容だったと思います。そして、宮城県沖地震はまたやってきました。今回の地震は震源がとても広範囲に渡り大きいですが、震央から考えると宮城県沖地震が広範囲に渡って影響を及ぼしたものであるようです。

まさかこんな大きな地震になってしまうとは・・・。

1978年の地震は仙台港で30cmの津波だったと聞きます。それが今回は10mです。亡くなった方、行方不明の方の人数は震災から一週間を過ぎた今でも分かりません。地震や津波の傷跡が癒え、完全に復興するのはいったいいつになることでしょう?

今は、行方不明の方が少しでも沢山救助され、被災された人のご苦労が出来るだけ少なく、また被災地が少しでも早く復興することを心より願います。

被災地から離れた私たちに出来ることはなんでしょうか?一刻も早く被災地に駆けつけたい気持ちにもなりました。

しかし、混乱を避けるためにもどうやら

1)募金
2)節電
3)買い占めをしない
4)出来るだけ普段通りの仕事・生活をする
5)被災地でのボランティアの募集があれば、体力・余力がある人は現地へ

この辺りが、妥当なところであるようです。
このように限られたことしか出来ず、もどかしいのですが、私も少しでも協力させていただきたいと思います。

* * *

今回の地震にはさらに原発の放射能の問題が追い打ちを掛けています。これは本当に頭の痛い問題です。被災された人のことを一番に考えなければいけないはずなのに、原発の放射能を気にしなければならないのはおかしな話です。東京でも放射能の恐れがありましたので、私もとても心配していました。特に12日に福島第1の1号機が水素爆発したときは、恐怖を覚えました。

しかし、情報を総合すると、

1)核分裂は止まっている。進行が止まらなかったチェルノブイリ型の事故ではないらしい
2)現状、避難区域外では健康に影響を及ぼす放射能は検出されてない
3)政府の発表は情報の出し方が遅い局面もある。パニックにならないよう気を使っているようだ。しかし基本的には正しい情報を発表している。
4)放水作業等が成功し、現状小康状態を保っている

この辺りが私の考えです。
残念なことに、危険を必要以上に強調して、危機を煽っている人が一部にいます。
放射能が不安な方は

東北関東大震災・非公式・放射性物質モニタリングポストMAP
Japan quake radioactive material monitoring post MAP
http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&brcurrent=3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244,0&msa=0&msid=208563616382231148377.00049e573a435697c55e5&ll=39.13006,140.229492&spn=17.158657,39.111328&z=5

などをご覧になり、ご自分で判断されるのも一つの方法かと思います。値が上がったこともありましたが、健康に影響のない範囲内でしたし、1日も経たずすぐに通常の数値に戻りました。ですから、少なくとも避難指示や勧告が出ていない東京では避難する必要は全くないと私は考えました。

もちろん、情報を勘案した上で、念のため海外や関西に避難しようとされる方もいらっしゃるでしょう。私はそれを悪いことだとは思いせん。過去でも「逃げられたユダヤ人」と「逃げられなかったユダヤ人」の二種類の人がいました。どちらも、各個人の判断で、それは尊重されるべきだと思います。

しかしながら、デマやミスリードする人に煽られて、必要以上に心配してしまうのは、とても残念なことです。情報を冷静に取捨選択する・・・。この大切さ、難しさをこの一週間強く感じていました。

* * *

福島第一の原発で作られた電気は、現地で使われるのではなく、首都圏に送られます。今回のような事故が結果的に起こってしまい、私は福島の人たちに大変申し訳なく思います。

福島第一の1号機は1971年に運転を開始したと聞いて、驚きました。私と同じ歳!!そのような古い原子力発電機で作られた電気に私たちは依存していたことになります。

近年、二酸化炭素を出さないクリーンなイメージがあった原発ですが、このように大事故を起こしたり、放射性廃棄物が何万年も残ったり、廃炉になってもすぐには解体出来ない点など、実のところかなりコストが高いのではないでしょうか?

関係者の人たちも事故を起こさないように細心の注意を払っているのだとは思いますが、経験則的に言えばまた必ず事故は起こるでしょう。新エネルギーに移行できるのが一番ですが、今のところ原発の代わりになる新エネルギーはないようです。では、少ない電気で我慢できるのか?この答えはすぐに出さなければなりません。

* * *

エネルギーの件に限らず、今回の地震は、これからどうするのか、色々なことを問いかけ、その答えを迫っているように思います。

ではそれは一体どんな問いなのか?私は頭の中ではまだ整理が付いていません。ただ、色々な問いかけがあることは間違いありません。

その問いかけに耳を澄まして、少しずつ答えを見つけて行ければと思います。