名栗再訪。
さわらびの湯を基点にして、反時計回りでスタート→蕨山→有間山→有間峠→日向沢の峰(ひなたざわのうら)→長尾丸山→棒ノ嶺→ゴール という何度も来ているコースです。しんどいけど、楽しくて充実感があるコース。

山に行きはじめた当初は、なぜ尾根の上に道ができるのかよく分かりませんでした。わざわざ高いところに道を造って辛い思いをしなくても、頂上を回避して巻き道を行ったら良いのでは・・・?などと思っていました。

私は頂上を目指す「ピークハント」よりも、どちらかというと森の中を進む道の方が好きなので、巻き道の方が有り難いのです。もちろんその方が歩くのは楽ですし。

なぜ尾根に道があるのか?巻き道は斜面に道が出来ることになるので、どうしても崩れやすいところに道があることになります。よって定期的なメンテナンスが必要。その点、尾根は道が安定しているのですね。両側が崖であろうと、尾根自体には斜度がないわけですから、崩れて道がなくなってしまうというケースが少ない・・・と。

しかし尾根である以上、どうしたってアップダウンが多くなります。名栗U字トレイルもアップダウンの連続。いつ行ってもこのコースは大変だなぁと思います。

ところで、この下の写真、小さな岩山のようになっていますが、これもコース上にあります。このこんもりした岩の上がコースなのですが、どこを通るか分かりますか?



写真で見るとどこを通ったら良いのか分からないし、実際でもこのような岩にぱっと出くわすと、「えっ、道どこ?」と一瞬とまどいます。でもちゃんと先人達の道はあります。その場に行くと「どこが踏まれているか」自然と分かってくるものなのです。皆、自然へのダメージを最小にしようという考えからか、コースを守ろうとしているのだと思います。踏み跡以外は草がちゃんと生えています。

自然の造形。人は通っているけど、その作用も含めて自然が作り出した美しさがあります。

このコースの後半は、こんな感じの「庭師・・・どこかにいるよね」と言いたくなるようなひっそりとした自然の庭園に何度も会えるのが嬉しい。



今年は雪が多かったからか、この季節でも吹きだまりには雪がちょっと残っていました。この場所は有間峠の近くで、標高は1,150mくらいです。



晩秋や冬の山も良いけれど、新緑の季節はやはり最高です。

以前と比べてトレイルランナーが増えました。今まで登山をやってらっしゃった年配の方が「最近、トレランをやってみたのですが、面白かったです」などと話しかけてくれたりしました。

スタイルは軽装でも、慌てずゆっくり行きましょう。
コース最後の沢を下る箇所は、数年前に大けがをした場所です。もう大分良くなりましたが、今も完治はしていません。本当に恐る恐る下りました。疲れてくると判断力もほんと鈍ってるんだなぁと、自分を客観ししつつ思いました。「あと少しで終わる、もうちょっと」と思っているのなら、余計に慌てずゆっくりと。

・・・そんなことを思いつつ、今日の山行を終えました。